今年も残す所あとわずかになりました。新型コロナウィルスの感染拡大が非常に心配な年末年始ですが、大寒波による大雪にも警戒が必要です。
今週の天気のポイント
・数年に一度の強さの寒気が流れ込む。大雪による大規模な交通障害のおそれ。
・耐え難い寒さの年越しに。体調崩さないよう万全な防寒対策を。
今週前半に、西日本~東日本の太平洋側の広い範囲で雨を降らせる低気圧や前線が通過したあと、30日(水)は急速に冬型の気圧配置が強まり、31日(木・大晦日)にかけて、数年に一度の非常に強い寒気が流れ込みます。12月中旬に北陸~北日本日本海側を中心に大雪をもたらした寒気よりもさらに強まる可能性が。
このため、北日本~西日本の日本海側を中心に警報級の大雪への備えが必要です。また暴風が吹く所もあり、日本海は大しけとなるなど大荒れの年越しとなるおそれがあります。
また、太平洋側でも仙台、名古屋、大阪、広島、また九州や四国などでも雪が降り積雪する所もありそうです。
最新の天気予報と交通情報をチェックして、予定の変更なども検討してください。
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予想気圧配置図(28日~1月3日)
日本海の海上でライン状に発生し発達する雪雲が、山陰~北陸に流れ込む予想があるため、急に雪が強まって降り続き積雪が急増する可能性が。さらに東北~北海道の日本海側では、車の運転が困難になるほど見通しがきかない猛吹雪になるおそれもあります。
日本海で雪雲発達
列車やバスの遅延や運休、飛行機の欠航など公共交通機関が乱れるおそれがあるため、最新の交通情報の確認が必要です。また車の運転時には、積雪した路面でのスリップや風雪による視程悪化も心配。急アクセル、急ハンドル、急ブレーキなど”急”が付く動作はせずに、車間距離もいつもより確保するなど心がけてください。また歩行時も転倒に十分に気を付けましょう。
元日(金)~3日(日)にかけても、北日本中心の冬型の気圧配置が続きます。北陸~北海道の日本海側を中心にさらに積雪が増え、大雪の影響が年をまたいで長引くおそれがあります。
農業施設への被害や山沿いを中心になだれにも注意。またスキー場も強風により視界が極端に悪くなり、安全な滑走が難しいコンディションになることも考えられますので、十分に気を付けて、無理はしないよう仲間と声を掛け合うなど安全確保に努めてください。
沖縄も寒気の影響で雲が多くどんよりとした空もようが続きます。30日(水)~31日(木・大晦日)にかけて、北寄りの風が強まり海上はシケの状態となるため、沿岸では高波に注意してください。また船の欠航など交通に影響が及ぶ可能性があります。
日本列島は強烈な寒気に覆われるため、寒さが非常に厳しい年越しに。北日本では真冬日(最高気温が0℃未満)が続く地域も多くなりそうです。東日本~西日本の太平洋側の平野部でも冬日(最低気温が0℃未満)となる所もあります。水道管の凍結などにも注意してください。
日中も気温の上がり方は鈍く、また冷たい強風は体感気温をグッと下げます。お正月から体調を崩さないよう、マフラー、手袋はもちろんのこと、ニット帽や耳当てなどフル装備で防寒対策をしましょう。
元日の朝は太平洋側も雲が多く、初日の出を拝める所も限られそうです。ただし諦めるのはまだ早い。最新の天気予報を確認してチャンスを伺ってみては。
(気象予報士:たけねこ)