今年最後の天体ショー「2019年ふたご座流星群」は、12月15日4時頃にピークを迎えると予想されています。ただ、満月(12日)のすぐ後のため、明るい月が空に輝いており、残念ながら観察条件としては良いとは言えませんが、月の明るさに負けない流星が出現する可能性も…!
条件が今ひとつとはいえ「三大流星群」のひとつ・ふたご座流星群です。ピーク前夜(14日の夜)には、そこそこの数の流星が見えることが期待されます。14日だけでなく13日の夜も普段より多くの流星が見られるかもしれませんので、夜空の天気の状態を見つつ、13〜15日の夜には空を見上げてみてください。
▼ふたご座流星群とは?
ふたご座流星群は毎年12月14日頃を中心に活動している流星群で、母天体は1.43年の公転周期を持つ小惑星・フェートンと言われています。過去に相当な量のダスト(ちり)を放出したと考えられています。特徴としてあげられるのは下記2つ。
*毎年たくさんの流星が出現する
暗い場所で活動が極大の時間帯に観察すれば、最大で1時間あたり40個以上の流星を見ることができます。流星の数が多いことから、ふたご座流星群は、しぶんぎ座流星群(1月)やペルセウス座流星群(8月)とともに「三大流星群」と呼ばれています。
*ほぼ一晩中流星が出現する
ふたご座流星群は、他の流星群と比べて少し早めの20時頃から出現し始めます。本格的な出現は22時頃からで、真夜中過ぎ頃に流星の数が最も多くなり、一晩中観察できる可能性があります。
▼ふたご座流星群を観察しよう!
ふたご座流星群は、上記のような特徴から、初めて流星群観察をする方やお子さんにもオススメです。では、いくつか具体的なことを。
*いつ、どこを見れば良いの?
時間帯は22時頃から未明までの間に観察するのがよいでしょう。ふたご座流星群は20時頃から流星が出現し始めますので、しばらく観察を続ければ、いくつかの流星を見ることができるでしょう。流星はどちらの方角にも現れます。特に方角などを気にせず、なるべく空の広い範囲を見渡すようにしましょう。
*観察に適した場所とは?
視界をさえぎるものがなくて空を広く見渡すことができること。街灯などの灯りの影響が少なく、暗い場所が適しています。可能なら、都心部から離れたほうがよさそうです。
*観察に必要なもの
双眼鏡や天体望遠鏡は必要ありません。肉眼で観察してみましょう。空を見上げる、これだけです。人の眼は暗さに慣れるまで15分程度かかると言われますので、せめてそのくらいの時間は続けて見上げていてください。空を見上げる時間が長くなると首など疲れやすいので、レジャーシートのようなものに寝転がって見上げるのが姿勢としてはラクです。
*防寒対策をしっかりと!
観測できる時間帯は寒い夜半です。寒さ対策はしっかりとしてください!レジャーシートなどを使う場合は冷えが地面から伝わりますので、体温を奪われないよう工夫することが大事です。防寒シートやシュラフ(寝袋)もあると便利です。
(アール)