北国に早や冬の兆し

この三連休(10/11〜13日)には、台風23号が22号のあとを追うように、本州の南を東寄りに進む見込みです。進路を決めるのは、上空を流れる強い偏西風です。夏のあいだ北に押し上げられていたこの風が、秋になると日本付近の上空まで南下します。台風はこの強い偏西風に流される形で、速度を増しながら東へ進んでいきます。偏西風の強まりは、季節が冬へと向かっている証しでもあります。さて、最新の1ヶ月予報では、10月後半には北日本を中心として強い寒気が流れ込む予想となっています。そして、極寒のシベリアからは渡り鳥たちが群れをなし、日本列島をめざす季節となります。北海道・根室半島の付け根に位置する風蓮湖や温根沼(オンネトー)では、毎年10月上旬頃から白鳥の飛来が始まるそうです。上空の風の強まりと渡り鳥たちの動きが、北国に冬の訪れを告げています。

平均気温の傾向(10/11~11/10)

平均気温は長く平年を上回る状態が続きましたが、10月下旬には北日本に冬の訪れを告げる寒気が流れ込む見通しです。シベリア大陸ではこのところ寒気団が勢いを増しており、20日(月)前後には優勢な高気圧の張り出しとともに南下。北海道の標高の高い山地からは、初雪の便りが届きそうです。

降水量の傾向(10/11~11/10)

10月後半は、大陸の高気圧が北寄りに張り出す期間があり、西・東日本の太平洋側や沖縄・奄美では、例年に比べて曇りや雨の日が多くなりそうです。一方、北日本は高気圧に覆われる日が多く、降水量は平年を下回る見通しです。

(気象予報士:ファーマー)

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