猛暑のち台風シーズン

太平洋高気圧の勢力が例年より強いため、西・東日本では8月下旬にかけて晴れる日が多く、猛暑が予想されています。強い高気圧の影響で、ことしの夏は台風の接近や上陸が少なく、この傾向は8月下旬にかけて続く見通しです。しかし、9月に入ると徐々に変化が表れそうです。多くの場合、高気圧の勢力には強弱の波が伴います。季節が移ろい始める9月になると東海上に後退して、これにより、台風の北上を妨げる効果が薄れてしまいます。加えて、南海上の海面水温がこのところ上昇し始めており、強い勢力のまま日本列島に接近するリスクが高まってきています。さて、91日は「防災の日」です。1959年の伊勢湾台風の甚大な被害を教訓に制定されました。近年は台風による被害が、都市部の交通やライフラインをマヒさせる事例が増えています。晴天が続く8月の天気に油断せず、台風シーズンに入る前に、非常用グッズや食料品、飲料水などの備蓄、避難経路の確認など、しっかりと準備をしておきましょう。

平均気温の傾向(8/16~9/15)

例年よりも暖かい空気に覆われる日が多いでしょう。このため高温傾向が続き、来週(~8/23頃)は、西・東日本を中心に厳しい残暑となる見込みです。その後は、曇りや雨の日があり暑さはいったん落ち着きそうですが、9月に入ると再び気温が平年を上回る日が多くなる見込みです。

降水量の傾向(8/16~9/15)

高気圧に覆われて晴れる日が多く、西・東日本を中心に降水量は平年を下回るでしょう。北日本では低気圧や前線の影響を受ける期間があるため、概ね平年並みとなる見通しです。なお、9月に入ると高気圧の勢力が徐々に後退し、台風の影響を受けて降水量が大きく増える可能性があります。

(気象予報士:ファーマー)

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