酷暑が心配 ことしの祇園祭

京都の祇園祭は、古くは平安時代に疫病や災厄の退散を願って始まった、八坂神社の祭礼です。7月1日を皮切りに、1ヶ月にわたってさまざまな神事や行事が続きます。近畿地方では、平年なら7月19日ごろに梅雨明けを迎えますが、今年は異例の早さで6月中に梅雨明けが発表され、すでに夏本番の様相です。祇園祭のクライマックスは、宵々山(15日)、宵山(16日)、そして山鉾巡行(17日)の3日間。町の中心部・四条通周辺では車両通行が規制され、昨年はこの期間に60万人以上が訪れました。例年であれば梅雨末期にあたるこの時期は、にわか雨や雷雨に見舞われることもありますが、今年は夏空が広がりうだるような暑さが予想され、夜間も蒸し暑さが続きそうです。酷暑と人いきれにより、熱中症の危険度が非常に高まると思われます。日傘や冷却グッズ、こまめな水分・塩分補給を忘れず、万全の対策で夏祭りを楽しみましょう。

平均気温の傾向(7/5~8/4)

日本の今年6月の月平均気温は、統計開始の1898年以降で最も高くなりました。これは、太平洋高気圧の張り出しが例年より北に偏り、本州付近を広く覆っているためです。今後1ヶ月も、全国的に厳しい暑さが続く見込みです。

降水量の傾向(7/5~8/4)

東・北日本ではまだ梅雨明けは発表されていませんが、各地とも晴れる日が多く、降水量は平年を下回る見込みです。また、例年であれば7月中旬ごろは梅雨前線が日本海側に停滞し、大雨をもたらしやすい時期ですが、今年は前線の活動が弱いため、九州北部から北陸にかけての降水量は、平年よりかなり少なくなる可能性があります。

(気象予報士:ファーマー)

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