富士登山 備えを万全に

富士山の山開きは、吉田ルートが7月1日、須走・御殿場・富士宮ルートが7月10日と、今年も例年通りの日程です。最新の予報では、この先も全国的に平年よりかなり高い気温が続く見込み。夏山シーズンを迎える富士山でも、近年は高温傾向が続いています。「夏山だから」「平地が暑いから」と軽装で登山する方が増えていますが、これは大変危険です。富士山頂付近の平均気温は真夏でも約5℃と低く、天候急変で氷点下になることも珍しくありません。薄着や不適切な装備が原因で、体調不良や低体温症に陥るトラブルが後を絶ちません。さらに、夏の富士山は落雷の危険性も高いです。標高が高く積乱雲が発生しやすいため、午後の急な雷雨には特に注意が必要。雷鳴が聞こえたり雷雲が見えたら、すぐに山小屋へ避難するなど、迅速な対応が命を守ります。富士山は平地とは全く異なる気象条件です。防寒具や雨具、十分な行動食は必須です。事前の気象情報をしっかり確認し、万全の装備と計画で安全な登山を心がけましょう。

平均気温の傾向(6/28~7/27)

きょう(6/27)、気象庁は西日本各地に梅雨明けを発表しました。九州南部を除き、統計開始以来最も早い梅雨明けで、梅雨期間も最短記録となりました。夏の太平洋高気圧や上空のチベット高気圧が勢力を強めているためで、この状況は7月上旬にかけて続く見通しです。全国的に晴れる日が多いため、期間中の気温は平年を大きく上回る見込みです。

降水量の傾向(6/28~7/27)

7月上旬にかけて高気圧に覆われる日が多く、西日本を中心に降水量は平年を下回る見込みです。一方、湿った空気や熱帯低気圧の影響を受けやすい沖縄・奄美では、降水量は平年よりもやや多くなる予想です。

(気象予報士:ファーマー)

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