梅の開花とミツバチ

節分が近づき、冬から春への季節の移ろいを感じる時期になりました。今年は2月3日が立春、前日の2日が節分の日となります。この冬、北日本の日本海側で積雪量が多い一方で、全国的には冬型が長続きせず、昨年と同様に暖冬傾向が見られます。そのため、例年よりも早い時期から「梅の開花」便りが届くことになりそうです。梅の生産量全国1位(シェア6割超、60年連続トップ)の和歌山県では、2024年は記録的な凶作となりました。昨年の開花日は1月30日で、平年(2月12日頃)より大幅に早まったことが原因とされています。開花が早すぎると、受粉を担うミツバチの活動時期とズレが生じ、梅の結実に悪影響を及ぼします。和歌山市のことし1月の気温は、昨年よりもやや低めで推移しています。最新の予報によると、西日本では1月下旬の気温はやや高め、その後はほぼ平年並みに戻る予想となっています。昨年と同様に1月中に開花が進み、そのあと2月に寒さが戻ってミツバチの活動時期が遅れることが懸念されます。暖冬がもたらす恩恵と影響を感じながら、今年の梅の成り行きを見守りたいものです。

平均気温の傾向(1/25~2/24)

冬型の気圧配置は長続きせず、2月初めにかけて全国的に気温は高めで推移する見込みです。その後は千島近海で低気圧が発達し、大陸の高気圧が西日本や東シナ海を中心に張り出す時期があるでしょう。そのため、沖縄・奄美や西日本に寒気が流れ込み、期間全体としては気温は平年並みに落ち着く予想です。一方、東・北日本では低気圧に吹き込む暖かい空気の影響を受ける期間があり、気温は平年より高めとなる見通しです。

降水量の傾向(1/25~2/24)

北海道付近を低気圧が発達しながら通過する影響で、北日本では太平洋側を中心に雨や雪の量が多くなる見込みです。一方、西・東日本の降水量は平年並みとなるでしょう。また、大陸の高気圧が東シナ海に張り出す期間があるため、沖縄・奄美の降水量は平年をやや下回る見通しです。

(気象予報士:ファーマー)

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