年末・年始は冬型気圧配置が強まるため、日本海側では雪が降りやすく、北陸を中心に大雪となる恐れがあります。帰省・Uターンラッシュと重なるため、交通機関への影響が心配されるところです。さて、今年3月に福井県・敦賀まで延伸した北陸新幹線は、雪に強い鉄道と評価されています。2015年の開業以来、東京~金沢で発生した大雪による運休は、わずか3回のみ。使用する車両の先端部には、線路の積雪を弾き飛ばす「スノープラウ」が装備され、線路両側の防音壁に幅が広いひさしを設置するなど、徹底した雪害対策が効果を発揮しています。一方、国道8号や北陸自動車道などでは、毎冬、雪による規制や通行止めが多く発生し、立ち往生に至るケースも見られます。近年、北陸地方の降雪量は減少傾向にありますが、時として1メートル近くの雪が一気に積もることがあります。日本海側特有の水分を含んだ重たい雪は、除雪作業に大変な労力と時間を要します。年明けにかけて、日本海側では雪の降りやすい状況が続く見込みです。1月3日・4日頃には、北陸周辺の山沿いで記録的な大雪となる可能性があり、Uターンラッシュへの影響が懸念されます。
年末・年始には強い寒気が南下するため、全国的に気温は平年を下回るでしょう。その後は平年並みに戻る見込みですが、1月下旬には西日本を中心に再び寒気が流れ込みやすくなる予想です。
1月5日頃にかけては、上空の寒気は北日本や東日本を中心に流れ込む見込みです。両地域の日本海側では雪や雨の日が多く、降水量は平年を上回る見込みです。特に年末・年始は、東日本の日本海側で大雪となる可能性があります。太平洋側では、期間を通して高気圧に覆われる日が多く、まとまった雨や雪の降る日が例年より少なくなる見込みです。
(気象予報士:ファーマー)