今年の夏も長い猛暑に

今月は、23日までにすべての地方(北海道地方は除く)で梅雨入りし、沖縄・奄美地方では梅雨明けが発表されました。各地で平年よりも記録的に遅い梅雨入りとなりました。すでに梅雨明けした沖縄・奄美地方は連日晴れて蒸し暑い日が続いています。一方、九州南部を中心に降水量は各地で平年よりも多く観測されており、今後も梅雨前線の活動などによってさらに雨量が増えるおそれがあります。地盤が緩んでいるところもあり、少ない雨量でも土砂災害の危険度が高まることに注意が必要です。なお、梅雨明けは全国的に平年並みかやや早い見通しです。

平均気温の傾向(7月~9月)

向こう3ヶ月(7月~9月)は、地球温暖化や高気圧の張り出しがやや強い影響などにより、中緯度帯を中心に大気全体の温度がかなり高くなる見通しです。そのため、全国的に暖かい空気に覆われやすく、気温は高くなる見込みです。

また、昨年春から続いていたエルニーニョ現象は終息したとみられますが、今後秋にかけてラニーニャ現象が発生する可能性が高く、発生すればさらに高温となることが見込まれます。9月にかけて平年を上回る気温となる日が長く続くでしょう。適度な水分補給や休憩、エアコンを活用するなどし、十分な熱中症対策をおこなってください。

降水量の傾向(7月~9月)

向こう3ヶ月(7月~9月)は、太平洋西部やインド洋熱帯域の海面水温が高いことや太平洋高気圧の縁辺を回る湿った空気の影響を受けやすい時期があるため、降水量は西日本を中心に平年並みか多くなる見通しです。期間中、北日本と東日本日本海側では曇りや雨の日が多く、西日本と東日本太平洋側では7月前半は曇りや雨、後半は晴れの日が多く、沖縄・奄美では全期間を通じて晴れの日が多いでしょう。8月と9月は北日本で天気が数日周期で変わり、東・西日本と沖縄・奄美では晴れの日が多い見通しです。

今年の梅雨入りは平年より遅くなりましたが、大雨の発生頻度は長期的に増加しており梅雨期間の大雨リスクには変わりありません。大雨への備えを徹底するとともに、最新の気象情報をご確認ください

(気象予報士:きっしー)

シェア!