【土砂災害】警戒レベル4で避難完了を!土砂災害基礎知識まとめ

日本の国土には傾斜が急な場所が多いため、他国よりも土砂災害が発生しやすい環境にあります。地震などにより、土砂崩れの危険性も高くなりますのでさらに注意が必要です。いつ避難すべき?土砂崩れにはどんなことを気をつければ良い?…今回は土砂災害について基礎的な情報をまとめてみました。ご参考ください。

◆「警戒レベル」

令和元年5月29日から「警戒レベル」の運用が始まりました。大雨による災害を未然に防ぐため、それ以前に運用されていた気象警報や避難勧告などを、よりわかりやすく5段階にレベル分けしたものです。今回はこの「警戒レベル」について、知っておくべき大切なことをピックアップします。

(警戒レベルに関するチラシ 画像:内閣府防災情報のページより)

「警戒レベル」運用の背景には、平成30年7月豪雨の際、各地で多くの警報や注意報、避難勧告などが発令されたにも関わらず、住民の避難が遅れたり、避難行動に至らなかったケースがとても多く、防災気象情報をより一層活用しやすくすること、各種の防災情報を効果的にわかりやすくシンプルに伝えることを目的としたものです。

◆雨量の予報から災害危険度の予報へ…。(概要)

※「危険度分布」とは「雨の情報を、災害の危険度に翻訳したもの」

・雨量のデータから、各地の都市化率・傾斜・地質なども考慮して、災害発生の危険度(指数)を算出。

・過去約25年分の災害データを用いて、過去の重大な災害発生時に匹敵する基準を設定。

・この基準を超えた領域(マップ上の濃い紫色の範囲)では、すでに過去の重大な災害発生時に匹敵する状況であることを示します。

・この基準を間も無く超えそうな領域(うす紫色の範囲)においては速やかに避難。

つまり「濃い紫」になっていると「すでに災害が起きている」=「間に合わない」ということです。「うす紫」と「濃い紫」について、どのように理解すれば良いでしょうか。

避難開始の必要性を伝える「土砂災害警戒情報」についても、情報が発表されて防災機関や住民に伝わって避難行動がとられるまでに必要とされる時間(2時間)を確保するよう、2時間先までに基準に到達すると予想された時点で発表することになっています。

具体的な例として「平成307月豪雨」の洪水事例(広島市安芸区矢野)を共有します。

<1830分(赤=警戒)>

3時間先までの見通し(予報)として、危険度分布には「赤」が出現しており、まもなく重大な災害となる可能性がある。

<1930分(うす紫=非常に危険)>

道路を濁った水が流れ始めた程度で、まだ徒歩での避難も可能な状況。しかし、危険度分布には「うす紫」が出現しており、まもなく重大な災害となる可能性が高い。

<2030分(濃い紫=極めて危険)>

「濃い紫」が出現した矢野川が氾濫。道路が川のようになり、車も流されている。このように「濃い紫」が出現してからでは、避難が困難となる恐れがある。

くれぐれも「濃い紫=レベル5」を待ってはいけません

警戒レベル4相当情報が発表されていても、市町村が避難勧告や避難指示(緊急)を発令していない可能性もあります。市町村は、気象庁などが発表する防災気象情報のほか、さまざまな情報を踏まえて避難情報を発令するため、同じ警戒レベルの防災気象情報と避難情報が発令されるタイミングが、必ずしも同時になるとは限りません。

防災気象情報は、多くの場合市町村が発令する避難情報よりも先に発表されるもので、この防災気象情報を元に住民が自主的に避難することが期待されます。

危険な場所・避難先を知っておきましょう

土砂災害の被害を防ぐためには、あらかじめ情報を入手しておく必要があります。国土交通省が発表している「各都道府県が公開している土砂災害危険箇所と土砂災害警戒区域」に、自宅や勤務先などが含まれていないか確認しておきましょう。

豪雨や長雨が予想される場合、気象庁が発表している「土砂災害警戒情報」を確認する必要があります。該当する地域の土砂災害警戒情報が発表されていたら、素早く避難しなければなりません。自宅や勤務先などの付近にある避難場所を前もって調べておき、有事の際、迷わず避難できるようにしておきましょう。

土砂災害の可能性がある場所に自宅や勤務先などがある方は、豪雨や長雨などの際、危険が迫る前に避難しなければなりません。土砂災害は自然現象が原因であるため、その発生を事前に予測することは困難です。果たして何を契機に避難すればいいのでしょうか。

土砂災害の前兆とは?

土砂災害とは、豪雨や長雨、地震などを原因とした崖崩れ、地滑り、土石流による災害のことを言います。それらは発生する際、前兆となる現象が見られる場合もあります。

崖崩れの際には、湧き水の増加や濁り、小石の落下、崖に発生する亀裂など。地滑りの際には、井戸水の濁り、地鳴りや山鳴り、地面に発生する亀裂など。土石流の際には、河川の濁りや水位の低下、山鳴り、流木や転石の音の発生など。このような現象に気付いたら、すぐに避難場所に移動しましょう。

ただし、夜間や雨量が多い場合など、これらの前兆に気付きにくいことも考えられます。また、土砂災害が発生する際、必ずしも前兆となる現象が見られるわけではありません。

被害を防ぐためにも、日ごろから付近の土砂災害危険箇所などを調べておき、気象庁が大雨警報を発令した際には、さらに雨量が増えることを見越して、早めに避難するようにしましょう。

<<参考>>

▼各都道府県が公開している土砂災害危険箇所と土砂災害警戒区域
http://www.mlit.go.jp/river/sabo/link_dosya_kiken.html

▼土砂災害警戒情報
http://www.jma.go.jp/jp/dosha/

「待ってから」ではなく、自主的な避難がとても大事です。「自分の命は自分で守る」をひとりひとりが意識しあっていくことが望ましいのです。避難の際には大切な人にも声をかけ一緒に避難してください。

(防災士・アール)

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