大気不安定、各地で激しい雷雨に注意

日本付近は大気の不安定な状態が続いています。9日(土)は熊本県や福井県、京都府で1時間に100ミリ前後の猛烈な雨が降ったと見られ、記録的短時間大雨情報が発表されました。土砂災害や浸水被害が発生した地域もあり、危険な雨の降り方となりました。

今週も日本付近には湿った空気の流れ込みが続くため、大気の不安定な状態が続く見通しです。空模様の変化に十分注意をしてお過ごしください。

◆今週の天気のポイント
・大気不安定、各地で激しい雷雨に注意
・蒸し暑さも続く、熱中症対策は万全に

12日(火) 所々で発達した雨雲の発生を予測

太平洋高気圧の張り出しが弱く、日本付近には湿った空気が流れ込みやすくなっています。加えて12日(火)頃は、上空にこの時期としては強い寒気が流れ込むため、雨雲や雷雲が発生・発達しやすくなるでしょう。

向こう一週間は晴れ間があっても全般に雲が多く、にわか雨や雷雨に注意が必要です。天気の急変に備え、お出かけの際には雨具を持ち歩いておくと安心でしょう。また、局地的には9日(土)のような災害につながるような雨の降り方となる恐れがあるため、十分注意が必要です。

天気急変のサイン

天気の急変にはサインがありますので、それを見逃さないようにしてください。激しい雨をもたらす積乱雲は光を遮るくらい分厚く高いですから、下から見ると真っ黒な雲が近付いてきたように見えます。また、冷たい風が吹いてきたり、雷の音が聞こえてきたりした場合も、発達した積乱雲が近付いている兆しです。

単独の積乱雲による激しい雨や落雷などは、30分から1時間程度で弱まることが多いため、サインに気付いたら安全な場所に移動し、過ぎ去るのを待つのが安全です。特にグラウンドや海岸などの周囲が開けた場所や、川のそばにいる場合などは早めの避難を心がけてください。

湿った空気が流れ込むため、蒸し暑さにも注意が必要です。東日本や西日本では、最高気温が30℃を超える真夏日となる日が多く、北日本も平年より気温の高い状態が続くでしょう。夜間も気温が下がりにくく、熱帯夜になる所もある見込みです。

引き続きこまめな水分補給を心がけ、適切にエアコンを使用するなどの熱中症対策を行ってください。食中毒が発生しやすい時期でもありますので、食品の衛生管理などにもご注意ください。

(気象予報士:まりー)

シェア!